「9月入学見送り」で被害を被るのは、子供とその親である

他国では機能している「オンライン教育」もわが国ではまだ使い物にならない。となれば、ますます問題が大きくなるのは確実だ。第2波来襲はあくまでも仮定の話だが、その可能性がゼロではない以上、現時点から早急にガイドラインを策定する必要がある、と筆者は考える。

授業でタブレットを使用する日本の子供たち
写真=iStock.com/xavierarnau
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つまり現時点で、「現行の4月入学制度」に加え、「現行制度の変形版(4月末まで延長など)」「9月入学制度」と、複数の設定を同時に考えておく必要があるのではないか。まだ第2波が来ていないこの状況下において、計画・準備を重ねいつでもスイッチングできる体制を作っておくべきなのだ。

しかし、政府の「9月入学見送り」はすでに既定路線となってしまった。

「現行の4月入学制度しかありえない」という硬直した思考で、その他のオプションについて考慮しない、もしくは、考慮しても実現しないことを前提に取り組むとしたら、秋以降、大きな混乱を被るのは、生徒・児童とその親、そして現場の教員たちであることを文科省は忘れてはならない。

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