試験に合格するためには、どのように勉強すればいいのか。複数のアルバイトをしながら司法試験に一発合格したロシア国籍の弁護士のベロスルドヴァ・オリガさんは、「漫然と勉強を進めるのではなく、試験日から逆算して勉強の計画を立てる。その際、1日にやることを均等に割ってはいけない」という――。

ロシア人初の新司法試験合格者

「金髪のロシア人女性弁護士」

ベロスルドヴァ・オリガ
提供=ベロスルドヴァ・オリガ

私のことをよく知らない方は、このように私を形容します。

確かに私はロシアのシベリア生まれですが、2歳半頃に父親の仕事の関係で日本に移住し、人生の大半を日本で過ごしてきました。日本の義務教育を経て、仙台第二高等学校に入学。卒業後は、慶應義塾大学法学部法律学科に進学し、東京大学法科大学院に在学中に予備試験(※)および司法試験に合格し、今に至ります。ちなみに、新司法試験で合格した初めてのロシア国籍者とのことです。

※予備試験:法科大学院を卒業せずに司法試験の受験資格を得るための試験。司法制度改革の一貫で法科大学院を設置したことに伴い2011年から開始された。毎年1万人程度受験するが、最終合格率は4%台と司法試験よりも厳しい。

そのため私の内面は皆さまとあまり変わらないものと自分では認識しているのですが、ロシア出身の両親の下で育てられたこともあり、次のように、必ずしも順風満帆ではありませんでした。

両親がロシア出身であることから、家庭内での会話は全てロシア語。そのため、日本語の語彙力を習得するのに苦戦したのはもちろん、何よりも一番大きかったのが、現在の日本の教育方針からは想像できないほどの、両親のロシア式・スパルタ教育方針です。