日本人のうち8割がビタミンD不足
日光浴、つまり紫外線を浴びることでビタミンDが体内で合成されます。他のビタミンは食べ物やサプリで摂取するほかないのですが、ビタミンDだけは体内で生成することができるのです。
ビタミンDは腸管でカルシウムを吸収する際に助けとなり、カルシウムを血液によって全身の細胞に送る際、カルシウム濃度を一定に保つ機能を果たしている重要な栄養素です。そのため、骨粗鬆症予防などにおいて知られていましたが、近年、ビタミンDに免疫機能を調節する効果があることもわかってきました。
風邪をひいている患者さんのビタミンDの血中濃度を調べると、濃度が低下していることがほとんどで、つまり免疫調整機能が落ちている。そのため、新型コロナやインフルエンザなどの感染症の予防や、悪化防止にビタミンDが効果があるというわけです。
ところが日本人のうち80%が「ビタミンD不足」に陥っているのが現状です。ビタミンDは食品からはほとんど摂取できないうえに、人々が日光浴をする時間が短くなっているためです。