「出かけないことが一番の感染予防」とは言うが、さまざまな理由で出勤・外出せざるをえない人は多い。東京都内のクリニックで、糖尿病や高齢など新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが高い患者を診る内科医の眞鍋葉子さんが、感染から身を守るために外出先ではどうすればいいのか、帰宅したときに何をすればよいのかを詳しく紹介する。
保護外科用マスクを着用したビジネスウーマン
※写真はイメージです(写真=iStock.com/recep‐bg)

治療法は未知だが、予防法はわかっている

「私の職場はテレワークにならない。どうやって身を守るの?」と不安を持つ人は多いと思います。そうした不安や恐怖を取り除きたいという思いから、新型コロナ感染から身を守る方法を文章にまとめてSNSのFacebookに投稿したところ、閲覧数が20万以上にのぼり、大きな反響がありました。

「新型コロナの治療法」は未知ですが、「新型コロナ感染の予防法」は、実は未知でもなんでもない、何十年も前から実践されてきた既知の知識です。

もちろん、「感染者との距離は何メートル開けるべきか」「新型コロナウイルスは何時間で不活化するか」などの詳細な知見は、今後新しいデータを元に書き換えられていくと思いますが、ウイルスを「目・鼻・口に入れない」ためにどうすればよいかは、基礎的な確立された知識です。知識があれば、リスクを着実に下げることができます。