家の外は、すべて「ペンキ塗りたて」と考える

では、どうすればこうしたウイルスによる感染から、自分を守ることができるのでしょうか?

大事なのは「ウイルスがついている(かもしれない)自分の手」という“危険物”から、肺への入り口となる鼻と口を守ることです。

家の外に出たら、「すべては『4日で消えるペンキ』で塗りたて」だと思ってください。

電車の座席に座ったら、「あ、今背中とお尻に、塗りたてのペンキがごっそり付いたな」と思ってください。エレベーターのボタンを押したら、「今、指先にペンキが付いたな」と思ってください。

目標は「口や鼻にペンキをつけないこと」です。

人間誰でも、うっかり手で鼻をこすったりすることがあります。ですから、マスクをして鼻や口を触ることを防ぎましょう。マスクがない場合は、ペンキ付きの手で鼻や口を触らないように気を付けましょう。

誰もが無意識に髪を触ることがあります。ペンキのついた手で触れば、髪にもペンキがつきます。誰かが2メートル以内の距離でくしゃみをしたばかりの空間を通ったときは、空中のウイルスが髪だけでなくお腹や肩にもつくでしょう。

街に感染者がいる限り、あらゆるところにペンキが付いている可能性があります。そしてそのペンキは、4日経たないと消えないのです。

全身ペンキまみれになっても、パニックになる必要はありません。鼻や口に入る前に洗えばいいのです。大事なのは、体についたペンキを鼻や口に入れないことです。

飲食には細心の注意を払って

外出先で注意すべきことは、「手で口や鼻を触らないこと」。しかし、どうしても手を口元に持ってこなくてはならないのが「食べる・飲む」ことです。飲食しないことが一番ですが、やむを得ないときは細心の注意を払ってください。

食べ物にペンキが付いている可能性はないでしょうか? 作った人はマスクをしていましたか? 調理者がマスクをしないで作ったものは避けるか、やむを得ない場合は食べる前にレンジで十分加熱しましょう。

自分の手にペンキが付いていないかも確認しましょう。食べる前に手を洗いましたか? せっかく手を洗っても、マスクを外すときにマスクの外側を触ると、またペンキが付いてしまいます。外すときは耳の後ろのゴムを持って外しましょう。できればマスクを外した後、もう一度手を洗うと安心です。

周囲2メートルに人はいないか、部屋の換気は十分かどうかも確認しましょう。

マスクを外している人からはペンキのミストが出ているので、至近距離で食べるのは避けましょう。「この人は咳をしてないから大丈夫」と思ってはいけません。症状がでていない感染者から出たスプレーからも感染します。