なにが成果達成を妨げているのか。ドラッカー・スクールのジェレミー・ハンター准教授は「思考や行動をパターン化する『マインドレスネス』が、わたしたちの判断能力を奪い、可能性を狭める。そして、気づかないうちに望まない結果を引き寄せてしまう」という――。(第3回)

※本稿はジェレミー・ハンター著『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

「学びのサイクル」が成果をもたらす

「まず自分をマネジメントできなければ、他者をマネジメントすることはできない」

ジェレミー・ハンター著『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』(プレジデント社)
ジェレミー・ハンター『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』(プレジデント社)

これはピーター・ドラッカーの有名な言葉です。自分自身のこと、つまり、自分の内面がわかっていない人に、組織やチームのマネジメントなどできないと彼は説いているのです。

さらにドラッカーは、「マネジメントの役割は、成果をあげることにある。これこそ実際に取り組んでみれば明らかなように、もっとも難しく、もっとも重要な仕事である」とも述べています。当たり前のことですが、企業や組織、チームにおいては、成果を生み出すことが最重要課題です。

そして、成果が出ていない人や組織が成果を出すためには、思考の幅を広げ、いままでとは違う選択肢を生み出し、そこから行動し、積み重ねた結果から学び続ける必要があります。この学びのサイクルが成果をもたらすのです。