守島基博さんが薦める本リスト

(1)『「基軸は人」を貫いて─私の履歴書』 井上礼之・著 日本経済新聞出版社
…ダイキン工業会長の著した経営哲学書。「率の経営」と「人を基軸に置いた経営」のバランスをいかに保つか。
(2)『マネジャーの仕事』 ヘンリー・ミンツバーグ・著 白桃書房
…1973年発表の不朽の名作。「看板」「リーダー」「リエゾン」などマネジャーに求められる10の役割から、能力向上の方法論を説く。
(3)『小倉昌男 経営学』 小倉昌男・著 日経BP社
…ヤマト運輸元会長が著した経営書。個人宅配の市場を切り開いた歴史を描く。戦略論を学ぶためのケーススタディの本としても有用。
(4)『人本主義企業』 伊丹敬之・著 日経ビジネス人文庫
…戦後の日本企業が成長を遂げた背景には、「人本主義」の経営があった。米国の失速が明らかになった今こそ、読まれるべき名著。
(5)『人材マネジメント入門』 守島基博・著 日経文庫
…長期的な競争力を維持するため、人材は重要な経営資源である──。実践的な人材活用法を解説した書。
(6)『日本語の作文技術(新装版)』 本多勝一・著 講談社
…朝日新聞の記者として活躍した著者が、実用文書の書き方を指南した書。修飾の順序、句読点のうちかたなど基礎技術から学べる。
(7)『仕事の経済学』 小池和男・著 東洋経済新報社
…日本の人事・労働経済について統計や資料を用いて解説した書。ホワイトカラーの技能形成や報酬の決定方法などのメカニズムを知る。
(8)『戦略の本質』 野中郁次郎ほか・著 日経ビジネス人文庫
…朝鮮戦争からベトナム戦争まで、実例を題材に戦略論を解説。日本の組織が苦手とする
「逆転の戦略」を学ぶことができる。
(9)『ビジョナリーカンパニー』 ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス・著 日経BP出版センター
…エクセレントカンパニー18社の設立から現在に至る歴史を調査し、その強さの秘訣をライバル企業との比較から解き明かした1冊。
(10)『ダイバーシティ』 山口一男・著 東洋経済新報社
…昨今の経営のキーワードとして取り上げられる「ダイバーシティ」。本書は、この概念が持つ価値を、2つの寓話を通して描く。
(11)『知的複眼思考法』 苅谷剛彦・著 講談社+α文庫
…情報を正確に読みとる力、ものごとの筋道を追う力、自分の論理をきちんと組み立てられる力……。ビジネスの現場に必要な力を養う。
(12)『労働法学習帳』 大内伸哉・著 弘文堂
…労働法の知識を学ぶための入門書。マネジャーにとって労務コンプライアンスは、自身のリスクマネジメントのためにも必要不可欠だ。
(13)『わかりやすいマーケティング戦略 新版』 沼上 幹・著 有斐閣アルマ
…戦略の基本から、論理の組み立て方を理解することのできる入門書。大学の教科書としても多く採用されている。
(14)『働く人のためのキャリア・デザイン』 金井壽宏・著 PHP新書
…仕事生活を満足に送るためにはどうすればいいか。昇進や転職など、節目の際、自らを見つめ直すのにも適する本。
(15)『隠れた人材価値』 C・オライリー、J・フェファー・著 翔泳社
…米国にも「人間重視」「現場重視」「平等主義」のもと、成功している企業がある。8社の事例から人材の持つ価値を学ぶ良書。

(プレジデント編集部=構成 増田安寿=撮影)