できるだけメールのCCに入れない

私の知る限り、部下を信じ任せて、自分はできるだけCCに入れないでほしいという上司も多い。何か悩みや迷うことがあったら、直接相談にきてくれていいけれど、全てに伺いをたてる必要はなく、極力自分で考えて決めてほしいと言う。私の直属の上司はそのタイプで「メールが読み切れなくなってしまうから、極力CCに入れないで。口頭で相談や、進捗を報告してくれればいいから」と言う。

どちらのスタイルをとるにしろ、役職についていないスタッフであっても、組織のトップに声をかけて、話をしてもいい。むしろトップのほうから何かあったらいつでも声をかけてほしいという人が多い。それは相手がインターンであっても同じだ。

インターンも会議で発言している

フィンランドの多くの企業や組織では、インターンを一定期間受け入れて一緒に働くが、インターンが会議で意見を言ったとしても、トップリーダーに話しかけたとしても、それは失礼には当たらない。むしろその積極性が高く評価される。それだけ組織の中は風通しがよく、上下関係はとてもリラックスしている。ただし、話を聞くのと、聞き入れるのとは違う。必ずしも意見が受け入れられるわけではない。

日本では、ある人と知り合いたい、連絡をとりたいという時、段階を踏んで人に仲介を頼んで近づくことが多い。現在の職場でも「フィンランドのこの組織の○○さんに連絡をとりたいので、仲介してください」という依頼は絶えない。

だが、私たちの答えは、「連絡先がわかっているのなら、どうぞ直接連絡をとってください」だ。仲介が全く意味のないこととは思わないが、直接連絡をとったほうが早いし、先方も時間がある限りはそういったことを嫌がらず、丁寧に対応してくれる。