「眠くて泣いている」ことがある
お昼寝の時間や回数は厳守する×NG!
赤ちゃんはすやすやぐっすり眠るもの、私も出産前はそんなイメージを持っていました。「寝かしつけ」という単語を聞くけれど、いったい寝かしつけって何だろう、眠くなれば寝るんじゃないの? そんな風に考えていたのです。
しかし、現実は違いました。生まれた直後は一日中寝てばかりかもしれませんが、そのうちに起きている時間が増えてきます。赤ちゃんはよく泣くものですが、いくらおっぱいやミルクを飲ませても、おむつを替えても、全然泣き止まないと参ってしまいます。
実は、よく泣く赤ちゃんは、「眠くて泣いている」ことがあるのです。
大人なら、眠れない夜は温かいお茶を飲んでみたり、お風呂にゆっくりつかったり、読書をしてみたり、はたまた羊を数えてみたり、さまざまな工夫を自分ですることができます。時計を見て、そろそろ寝ないと明日に響くな、なんて理性的に考えることもできます。
でも、赤ちゃんはそうではありません。ちょっと疲れてきたな、少し眠りたいなと思っても、それを伝えることもできないし、自分で寝室に行くことさえできません。
WHOが推奨する赤ちゃんの睡眠時間
そろそろ寝る時間かなと察知してあげたり、眠りやすい環境を整えてあげたり、周りの大人が適度にサポートする必要があります。
赤ちゃんの脳の機能は大人に比べて未熟で、特に欲求をコントロールする前頭葉という部分はまだまだ発展途上です。睡眠不足になるとますます脳の働きが落ちて、眠りたいという欲求が満たされない不快感を爆発させて泣いてしまいます。これが寝ぐずりです。本当は眠いのに、眠いせいで泣いてしまい、ますます眠れなくなるという悪循環に入ってしまうのです。
赤ちゃんや幼児がどのくらい寝る必要があるかは、なかなか知られていませんが、実はWHOも推奨を出しています。
それによると、0〜3カ月は14〜17時間、4〜11カ月は12〜16時間、1〜2歳は11〜14時間、3〜5歳は10〜13時間です。これはお昼寝も含めた合計時間になります。アメリカ国立睡眠財団も、ほぼ同じ時間の推奨です。もちろん個人差はありますが、これより明らかに睡眠時間が短い場合は、赤ちゃんは眠くないのではなく、本当は眠いのにうまく眠れていないのかもしれません。