次期プリウスは205万円とも

 今年2月にホンダが売り出したハイブリッド車「インサイト」が好調だ。発売1カ月で1万8000台を販売。燃費リッター30キロ(10・15モード燃費)とあって、節約志向の消費者の支持を集め、立ち上がりから馬鹿売れだ。

17.3年乗れば、次期プリウスはインサイトより得だが…。
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17.3年乗れば、次期プリウスはインサイトより得だが…。

価格は、これまでハイブリッド車の主役だったトヨタのプリウスよりも40万円以上安い189万円から※。価格がネックでハイブリッド車購入を躊躇していた層が飛びついた。

トヨタからは5月に次期プリウスが発売予定だが、性能がさらに向上することから現行プリウスよりも値上がりして250万円超と予想されていた。だからこそ低価格のインサイト人気に火がついたのだが、ここにきて次期プリウスは205万円との情報が流れ始めた※。

では、どちらを買えば得なのか。

インサイト189万円、次期プリウス205万円とすると、価格差は16万円。年間の燃料代はインサイトが4万4000円で(月1000キロ走行、燃料代リッター110円と想定)、次期プリウスは3万4736円(燃費リッター38キロ)。次期プリウスが価格差を取り返すのは17.3年後になる。ただし、これは現実的とは言えないので、総出費だけで見ればインサイト有利だ。

しかし、一口にハイブリッドと言っても、プリウスはエンジンを完全停止させて電気だけで走行でき、深夜の無音発進も可能だ。これがフルハイブリッドだとすると、インサイトはいわば簡易型ハイブリッドで、常にガソリンでエンジンを回していて、電気は補助的に使われている。電気だけで走る仕組みがないのだ。この性能差をどう評価するかだ。