「歴史の流れ」をつかむことができる

——最近の中学受験における、社会の入試問題の傾向について教えていただけますか。

【早稲田アカデミー中学受験部社会科担当者(以下、早稲田アカデミー)】単純に知識を問う問題だけでなく、歴史資料などの文章や表、グラフ、地図や写真を読み取り、自分で考え、自分の言葉で答えさせる、いわゆる記述問題も出題されるようになっています。

——そのような出題傾向に対応するための学習ツールとして、学習まんがはどのような点で有効だと思われますか。

【早稲田アカデミー】歴史の流れをつかむことで、中学入試で出題される、歴史的な出来事の整序問題や、並び替え問題への対応力がつきます。また、まんがという形態は、それまでに学習した地理分野で社会に苦手意識を持ってしまった子などにとっては、とっつきやすいと思います。今の子どもたちは、活字よりも視覚からの記憶が強いように感じます。

5年生の9月までには目を通すとよい

——小3の2月から通塾して中学受験の勉強を始める場合、学習まんがは、いつ買い与えてあげたほうがいいでしょうか。

【早稲田アカデミー】多くの進学塾(早稲田アカデミーも含める)は、歴史分野の授業を5年生の後期、9月以降にスタートします。少なくともそれまでには、自分の興味ある時代の学習まんがに目を通しておくとよいと思います。

——子どもが学習まんがに興味を持つきっかけづくりや、歴史に興味を持たせるコツや工夫など、親にできることがあれば教えて下さい。

【早稲田アカデミー】子どもが興味を持つまでは無理に押し付けないことが大事です。東京でしたら、江戸東京博物館や深川江戸資料館のような、歴史のテーマパーク的な側面のある所へ連れて行って、その時の子どもの反応を見て、興味を持ちそうだと思ったら買い与えるといいのではないでしょうか。押し付けると逆効果になることもあります。