企業としていかに苦境にあっても、高給と高待遇を勝ち取るための「バリア」としていたのが「キャビンクルーユニオン(CCU)」だった。組合員がストライキを打ったのを契機に分裂し、CCUと旧民社党系組合で最大勢力の「JAL労働組合(JALFIO)」に分かれた。JALは、会社の「御用組合」と揶揄されるJALFIOへ、乗務員たちを徹底的に誘導する方式を取った。

「契約社員として採用される新人は、JALFIOに加入しなければまず正社員にはなれません。CCUの組合員は、大阪や福岡の基地勤務が多いのですが、6月末には羽田に集約されるため、JALFIOに入らざるをえなかった」と、若手乗務員Dさんは語る。

大阪と福岡の基地閉鎖に対し、CCUは記者会見を開き、「(CCUの組合員を狙いうちした)整理解雇だ」と主張。が、今や新人CAがCCUに入ることは、会社人生の終わりととらえられるほどだ。「CCUに入ろうとすると『あなた、死ぬ気?』と言われるくらい」(Dさん)。

(小倉和徳、宇佐見利明=撮影)