「すべての未来の世代の目はあなた方に向けられています」
あのアメリカのトランプ大統領もたじたじだったし、日本の環境相として国際社会の檜舞台に立った小泉進次郎氏も存在感がなかった。
9月23日、ニューヨークの国連本部で開かれた「気候行動サミット」で演説した、スウェーデンの高校生環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(16)のことである。彼女の演説はほかのだれよりも注目を浴び、各国の政府代表はみな圧倒されていた。
「私たちはあなたたちを見ている」
「すべての未来の世代の目はあなた方に向けられています。私たちを裏切るなら決して許しません」
「もう逃がさない」
各国代表に力強い口調で訴えかけ、早急な温暖化対策を求めた。とても16歳の少女とは思えない。感激屋の沙鴎一歩は仕事場のテレビで演説の様子を見ていたが、彼女のストレートな怒りに思わず涙が込み上げてきた。