朝日は「院の意思を冒涜」「議員への居座り」と痛烈に批判

さっそく朝日新聞の社説(9月3日付)が、「戦争発言再び 議員居座りは許されぬ」との見出しを付けてみついた。

「衆院で全会一致の『糾弾決議』を受けながら、戦争による領土問題の解決を肯定するかのような発言を繰り返す。院の意思を冒涜ぼうとくする振る舞いであり、これ以上、議員への居座りを許してはならない」

朝日社説は冒頭からこう批判する。そのストレートな書きぶりは、皮肉好きな朝日社説にしては珍しい。中国や韓国を批判するときの産経新聞の社説(主張)のようだ。「院の意思を冒涜」「議員への居座り」との文言も痛烈だ。それだけ丸山氏の行いがひどいのである。

丸山氏は当然、議員辞職するものだと思われたが……

丸山氏の居座りは、N国党の立花氏と同じ開き直りそのものである。丸山氏の北方領土の戦争発言の問題は、5月17日付の記事「エリート議員の戦争発言は酒だけのせいか」で指摘した。

少しばかりおさらいしておこう。

丸山氏は北方四島の「ビザなし交流」の訪問団に顧問として参加し、5月11日夜、国後島の宿舎で元島民の訪問団長に「戦争で島を取り返すことには賛成ですか、反対ですか」「戦争しないとどうしようもないじゃないですか」などと迫った。団長は「戦争はするべきではない。戦争なんて言葉は使いたくない」と反論したが、丸山氏は戦争発言を繰り返した。

丸山氏は13日夜になって「非常に配慮を欠いていた」と発言を撤回して謝罪し、14日には離党届を提出した。日本維新の会は14日午後、大阪の党本部で論議して「党として発言は容認できない」として離党届を受理せず、最も重い除名処分を下した。

丸山氏はツイッターを使って「無所属で国会議員を続けていく」意向を示したものの、「国会議員そのものを辞職するべきだ」との声は強く、維新の会の代表で大阪市長の松井一郎氏も「政治家としてあるまじき行為と発言だ」と厳しく批判し、丸山氏に自ら議員辞職するよう促した。そして6月6日には衆院で議員辞職を促す糾弾決議が全会一致で可決されたのである。

糾弾決議を受け、丸山氏は議員を当然、辞めて出直すと沙鴎一歩は思った。しかし辞めずにN国党に入る。よほど面の皮が厚いのだろう。丸山氏の入党を許した立花氏も問題である。党員の数を増やして政党助成金を増額するのが狙いなのか。丸山氏と立花氏はともに世論や有権者をばかにしている。今後、2人はどこまで開き直る気なのか。