「立てないのは一時の恥、出すのは末代の恥」

そこで浮上しているのが「不戦敗」カードだ。「安倍1強」と言われる状況下で、本来ならあり得ない選択だ。もちろん自民党執行部内にも候補者を立てて戦うべきだという主戦論も根強い。

しかし、もしも同じ埼玉で知事選、参院補選と連敗するようなことになれば、傷はさらに広がるのは確実。だったら不戦敗を選ぶという手も分からないではない。もし候補を立てて負ければ「消費税増税に国民はノーを突きつけた」と報道される。そうなると安倍政権にも逆風が吹き始める。

今、自民党内では、野党統一候補として上田氏が立候補した場合は、不戦敗を選ぶという見方が有力だ。上田氏は30日、知事退任の記者会見で「志を持つ人に力を貸し、蓄積を伝授したい」などと述べ政治活動継続を宣言。補選出馬に意欲もにじませている。

自民党内では「候補者を立てないのは一時の恥、出すのは末代の恥」という言葉が語られているという。

衆院選は「来夏の東京五輪後」が軸か

埼玉で自民党が不戦敗になったら国政にはどういう影響を及ぼすだろうか。ひとつ言えるのは、衆院解散・総選挙が遠のくということだろう。ひとつの県の補選での戦いを避けておいて全国で政権選択を問う戦いを臨むということは考えにくいからだ。

今年7月の参院選に併せて衆院を解散して衆参同日選にすることを検討した安倍晋三首相。同日選を見送った後も、年内の衆院解散説はくすぶっていたが、今後は「来夏の東京五輪後」が軸となりそうだ。

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