NYの公立学校が始めた「ミートレス・マンデー」

ある調査では、アメリカ人の3割は肉の消費を減らしていると答え、同じく3割は自分はフレキシタリアン(100%ヴィーガンやベジタリアンではないが、フレキシブルに食べ分けているという意味)としている。

また別の調査では、アメリカ人の6割が、肉の消費を減らしたいと考えているという数字も。

100%ヴィーガンでもベジタリアンでも、時々でも構わない。とにかく植物性の食生活に切り替えようという人が相当数いるということだ。

実はこうした植物性のライフスタイルを広めるための試みが、自治体や企業でも行われている。その一つが「ミートレス・マンデー」だ。1週間の食事のうち、月曜日だけお肉をやめ、ベジタリアンの食事を提供するという試み。月曜日という週の初日に行うことで、ヘルシーな1週間を送るきっかけにしてもらうというわけだ。

ニューヨーク市内の公立学校のカフェテリアで出される食事や給食は、今年9月の新学年から月曜日がミートレス・マンデーとなる。デブラシオNY市長は「子供たちの健康と地球の未来を守るため、温室効果ガスの排出を減らすために、ミートレス・マンデーを実施する」とコメント。生徒数110万人という巨大な公立学校で行われるミートレス・マンデーが、子供たちだけでなく親たちの食生活の意識をどう変えていくかが大きな注目を集めている。

このように、より多くの人がヴィーガン・レストランに通い、ヴィーガン食材は急速に普及しているが、まだまだ大都市の一部の地域に限られている。

しかし、その流れを一気に加速してしまうかもしれない動きもある。それも向こう数十年間にわたり、アメリカの、いや世界の人の食生活を変え、多くのビジネスチャンスをもたらすかもしれない。それが「擬似肉」の存在だ。(続く)

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