ブッコミはタイミングが肝心
ブッコミは、タイミングが重要だ。破壊するには、ある程度形になったものが必要であるため、ブッコミは議論が煮詰まるまでは待ったほうがいい。生煮え段階では、ブッコミも吸収されてしまう。ちゃぶ台を返すのは、料理が揃ってからだ。
ブッコミの視点は、「よそ者、若者、変わり者」を意識してみるといい。古来より、組織に変革を起こすものはこの三者と言われている。
かつて、経営危機に陥った米IBMを救ったのは、菓子メーカーのナビスコのトップだったルイス・ガースナー氏だった。「よそ者」のガースナー氏は、コンピュータの会社だったIBMを、コンサルティングやサービスを提供する会社に変革した。またかつて自民党をぶっ壊した小泉元首相も、言うまでもなく「変わり者」である。彼らの視点を意識すると、組織としての「そもそも論」が見えやすい。
ブッコむ際は、「明るく、大きく、いい加減に」。これも鉄則だ。細かいところをネチネチついても、変革は起こらない。相手の右脳に響く議論を超越した何かが、ブッコミだ。空気は読まない。あえて読まない。さらりと空気を読まない発言をして周囲を仰天させる一流たちは、さらっとやっているようで、これらすべて計算ずくの可能性が高い。
勇気ある少年の一言がなかったら、「裸の王様」はいつまでも裸だった。あなたの組織やチームは「裸の王様」になっていないだろうか。本音ブッコミが、組織に破壊と創造をもたらすのだ。
人を動かす「GROWモデル」
「あの人と一緒に働きたい」と思う人の特徴その3は、「上手に人を動かせる」だ。これは主にリーダーや上司向けの話になる。ああしろこうしろと言わなくても人を動かせるスキルを持つ人は、メンバーにとってもありがたい存在だろう。
あなたがもし、職場の部下や後輩の仕事に「やらされ感」を感じるとすれば、部下や後輩は目標をネガティブに捉えていたり、目標を立てるだけで行動に繋がっていない可能性が高い。結果、やりがいや達成感を感じることができず、新たな刺激を求めて部署異動を申し出たり、退職したりという選択になる場合もある。