▼好きな音楽を聞かれた
「廊下」で話される、一流の会話の中身
クラシック音楽とは、18~19世紀にかけて、教会や宮廷、サロン、コンサートホールで演奏されたヨーロッパの音楽のこと。さらに18世紀後半からは、「クラシック音楽と言えば交響曲」と言われる時代に入りますが、その基礎を築いたのが、ウィーン古典派のハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン。交響曲がクラシック音楽界の「帝王」の地位を築いたのは、この三大巨匠の功績があってこそです。
なかでもモーツァルトとベートーヴェンは、世界で最もよく演奏される作曲家ランキングで常に首位争いをしているほどですから、グローバルなビジネスパーソンとして、この2人を押さえておきましょう。特に今熱いのはベートーヴェンです。というのも、2020年はベートーヴェンの生誕250周年という記念すべき年です。クラシック業界ではすでにカウントダウンが始まっていて、世界中で様々なコンサートが開かれるはずです。かつて私がニューヨーク・フィルハーモニックにいた頃、たまたま知り合った日本の某新聞社の記者は、上司からベートーヴェンの交響曲全曲集のCDを持たされたそうです。ウォールストリートのエグゼクティブから本音を引き出すには、ベートーヴェンの話にも対応できなければ、というわけです。
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(構成=小島和子 撮影=大沢尚芳)

