3.社会的認識スキル

社会的なスキルの一つ目の要素は、人間関係の土台となる社会的認識力である。他者の感情を正確に読み取り、相手の心の中で何が起きているかを理解する力をさす。他人が考えていることや感じていることが自分と違っていても、相手の立場に立てる能力と言ってもいい。自分の感情にとらわれて、つい他の人たちの視点に立てなくなることはある。社会的認識スキルがあれば、周囲への目配りと気配りができ、重要な情報を読み取ることが可能になる。

4.人間関係管理スキル

社会的スキルのもう一つの要素が、人間関係管理力である。これには、ここまでに述べたEQの三つのスキル、すなわち、自己認識、自己管理、社会的認識のスキルが必要になる。人間関係管理力とは、自分と他人の感情を理解し、その理解を活用して人との関わり合いをうまくマネジメントする力だ。自分の意図を相手に明確に伝え、争いを上手にハンドリングするために、このスキルが必要になる。

人間関係の管理とは、時間をかけて他者と絆を築くことでもある。人間関係の管理に優れた人たちは、自分の気に入らない人とでも絆を築くことの利点をよく知っている。他者と良好な関係を保つことを目標にし、それに向けて努力するのはいいことだ。あなたが他者をどのくらい理解しているか、他者をどのように扱っているか、あなたが自分の経験をどこまで共有できるかによって、人間関係管理力は決まる。

理性と感情の間で行き来する情報

あなたの脳内では、理性をつかさどる領域と感情をつかさどる領域のあいだで、大都市の通りを車が往来するように、大量の情報が双方向に流れている。EQスキルを身につけると、どちらの方向にもスムーズに情報が流れるようになる。情報量が増えれば、理性と感情の結びつきも強くなる。情報の往来をスムーズに保てるかどうかによって、あなたのEQは左右される。心の動きを理解し、その感情に前向きに対処できるようになれば、情報の往来もよりスムーズになる。