「9,158,765(百万円)」をパッと読み上げる方法
ビジネスではよく大きな数を扱う。数百万、数千万はもとより、数億、数百億といった数も珍しくない。たとえば、ソフトバンクグループの2018年3月期の連結売上高は9,158,765(百万円)だった。この数字を見て何を感じるだろうか。正直なところ、「スゴいなぁ」くらいかもしれない。それは現実味がないからだ。
しかし、大きな数とどう向き合うかは、ビジネスパーソンにとって大事なスキルだ。それには慣れが必要で、そのためにはまず大きい数をしっかり読めるようになることが第一歩となる。
上記の(百万円)のように、会社の資料などでは「195,000」などとは書かずに、「195(千円)」と「0」の個数を省略して表すことがある。ケタが多い場合、(千円)や(百万円)のように1個目や2個目のカンマと0を省略することで、読みやすくしている。
たとえば、「31,000(千円)」はいくらか、パッと見てわかるだろうか。答えは3100万円。大きな数を読むときのポイントは「カンマ」だ。「31,000(千円)」は、「31」の次にカンマが付いて、その後に0が3つあり、さらに(千円)となっている。したがって、この数字の一番右の0は千円ということがわかる。一般には、そこから左に向かって「千、万、十万、百万、千万……」と数えていく。もちろんこの数え方でもいいのだが、やや時間がかかるのが難点だ。
そこで、31の次のカンマの左の数を「百万」といきなり読むのだ。すると、すばやく「3100万円」と読める。右端から数えるのではなく、一番左にあるカンマの左の数から読むようにするのである。
どういうことか、ご説明しよう。ご存じのようにカンマと0には図のような関係がある。カンマは0の個数で3個区切り(3の倍数)に付く。したがって、カンマ1個目(0が3個)が千、2個目(同6個)が百万、3個目(同9個)が十億、4個目(同12個)が一兆と暗記しておく。「31,000(百万円)」は、1がカンマ3個目だから、パッと310億円と読める。