東大経済→経産省→松下政経塾→最年少衆院議員

35歳の丸山氏は経済産業省の元官僚だ。東大経済学部を卒業し、2006年に入省。原子力問題を扱う部署の係長を務めた後、2009年に退官。同年4月、松下政経塾に入った。小学生の頃から政治家を目指していたという。日本維新の会の公認を得て大阪19区から立候補し、衆議院議員としてこれまで連続3回の当選を果たしている。2012年の初当選では3人出た28歳の最年少議員の1人として注目された。

一見、将来を期待される政治家のように思える。だが、2015年12月、酒に酔ってトラブルとなり、相手の男性の手を噛むなどして警察沙汰となった。この事件では日本維新の会から厳重注意を受け、一度は「禁酒」(2年前に解禁)を誓った。

おそらく酒に飲まれるタイプなのだろう。アルコールが入ると、自分の立場が分からなくなり、暴言を吐く輩は多い。丸山氏もその類いなのかもしれない。

酒は、人と人とを結び付けてくれる。肩肘張らない交際の助けにもなる。しかし酔ってわれを忘れると、とんでもない事態に追い込まれる。

なぜ、国会議員は分別のない発言を繰り返すのか

政治家の思慮に欠けた無謀な発言は度々、問題になる。

最近では、自民党の塚田一郎参院議員が「忖度発言」の責任を取って4月5日に国土交通省の副大臣を辞任している。塚田氏は山口県下関市と福岡県北九州市を結ぶ道路整備を巡り、安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相の立場を「忖度して予算を付け、国直轄の計画に引き上げた」などと発言して問題になった。沙鴎一歩は、4月10日に「だれもが首相を忖度する日本政治の異常さ」との見出しで書いた。

なぜ、国会議員は分別のない発言を繰り返すのか。数の力で政策を推し進め、忖度やおごり、緩みが問題にされている安倍政権だけでなく、野党議員にも政治家としての自覚がなく、自ら責任を取らない風潮が広がっている。酔っ払って人に絡む丸山氏などは、社会常識にも大きく欠けている。

いま一度、政治家に考えてもらいたい。政治はだれのためにあるのか。自分たちはだれによって選ばれたのか。