勉強すれば年収1000万は簡単な話

また、体系化された知識を学ぶうえで教科書も非常に効率が良い。めったに本を読まなくなった私も、数学や医学の教科書は今でも読むようにしている。

もし経営に関する基礎的な知識を習得したいのであれば、グロービス経営大学院が書いている『グロービスMBA』シリーズ(ダイヤモンド社)をすべて読めばいい(版が古いほどクオリティが高い)。そしてその中身もしっかり勉強すれば、年収1000万円など簡単な話である。

ただし本は大きな助けとなるが、問題意識はあくまでも自ら生み出す必要がある。優れた書籍は問題意識に応える力を持っていたとしても、問題自体を与えてくれるわけではない。もし何も考えずに「皆が読んでいるから自分も読もう」という動機で本と向き合っても、それがどんな名著であろうと何も提供してくれない。

脳のために「油を変えた」

世の中には「脳トレ」の類の本がたくさんあるが、本質に立ち返ると、脳のコンディションを上げることが最も重要なことである。具体的に言うと、脳のCPUにあたる脳幹の炎症をいかに抑えるかがポイントだ。

私がそれに気づくきっかけとなったことの一つが、母親が若年性アルツハイマーにかかったことだった。これはアミロイドβというタンパク質が脳内に溜まることで炎症が起き、認知力が落ちる病気である。

私の血の半分は母親からきているわけで、そんな自分の脳のコンディションを維持すべく、日々摂取する料理で使う油は良質なもの(ココナッツオイル、亜麻仁油、オメガ3を含む油、エクストラバージンオイルなど)にこだわっている。サラダ油は摂取しない。「頭を良くするには勉強しないといけない」といった常識から距離を置いて、そもそも頭の状態が良いとは何かを考え、医学的な根拠に基づいて問題を検証した結果、「油を変える」という、より効果の高い新たな選択肢が見つかったのだ。