球場に批判の声もあがっている

楽天は19年1月、「スマートスタジアム構想」として、楽天生命パーク宮城とJリーグ・ヴィッセル神戸の本拠地「ノエビアスタジアム神戸」にて、チケットやグッズの購入は原則、楽天Edy、スマホ決済の楽天Pay、クレジットカードしか受け付けない取り組みを始めることを発表した。

同社はプレスリリースにて「日本のキャッシュレス比率が先進国の中でも低いことが指摘されていることから、楽天としてもスポーツ観戦時における決済に関わるストレスを減らし、キャッシュレス決済に触れていただける機会を創出していくことで、日本におけるキャッシュレス決済普及を後押ししていきたい」と述べている。

しかし、キャッシュレスが日本より進む米国のニュージャージー州など一部自治体では「低所得者を排除しかねない」と、現金払いを残すように小売店に義務付けている。

プレジデント編集部が楽天生命パーク宮城へ取材に行った際も、来場していた高齢者から「わかりにくい」などといった不満の声があがっていたほか、現場の販売員も「現金対応を認めてほしい」と漏らしていた。ほかにも「キャッシュレスといっても、認知度が高いSuicaのほか、iDやQUICPayといった電子決済方法も使えず、キャッシュレスを普段使いしている人に対しても、逆に利便性を狭めてしまっている」という批判も出ていた。

楽天広報部はそうした不満があることについては、「大きなご意見はいただいていないが、すべてのお客様にとってキャッシュレスが障壁に感じることのないよう、案内やサービス向上に注力する」と説明している。

(写真=プレジデント編集部)
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