日本企業は平成最後の10年に力を取り戻した

平成の30年間は、日本企業にとってどのような時代だったのでしょうか。平成はバブルの絶頂で幕を開けましたが、平成元年をピークに、日本企業は長い下り坂を経験することになります。それは、当初は「失われた10年」と呼ばれ、やがて「失われた20年」になりました。しかし、「失われた30年」と呼ぶ人はあまりいません。なぜなら、平成最後の10年は、それまで迷走気味だった日本企業が、めきめきと力を取り戻してきた期間だったからです。

日本のマクロ経済の動きを見ると、リーマンショックの起きた2008年から東日本大震災の起きた11年前後を底に、その後はほぼ連続して回復していることがわかります。失業率は下がり続け、日経平均株価は上昇し続けているのです。17年の失業率はバブル期と同じ水準に、同年の株価は1991年の水準に戻っています。