被災した神社を無償で建築して寄贈する大阪の会社

被災地における被災寺院の自力再建が厳しく、国や行政も手出しができない状況下、このほど、明るいニュースが飛び込んできた。福島県浪江町両竹地区にあった諏訪神社がこのほど、民間企業の力で再建されることになったのだ。

2018年の台風で、仁王門の瓦屋根が飛んで修繕工事中の寺院(京都市)。写真=鵜飼秀徳

諏訪神社は平安時代に坂上田村麻呂が開いたとされる由緒ある神社だが、震災時には本殿は全壊、拝殿が半壊した。しかし、高台にあったために津波で流されることだけは免れた。震災直後は諏訪神社に約50人の住民が逃れた。住民は倒壊した神社の建材を燃やし、海水でぬれた体を温めあったという。諏訪神社は「地域住民の命を救った神社」なのだ。

その諏訪神社の復興に手を挙げたのが住宅メーカーの創建(大阪市中央区)だ。無償で諏訪大社を建築して寄贈するという。社会貢献と、建築技術を広く広めるという自社の利益の両立を目指した試みと言える。新生諏訪神社は今年秋にも竣工の見通し。同社の吉村孝文社長は記者会見で「今後1年に1棟のペースで被災した神社を無償で再建していきたい」と表明した。

私は吉村社長の英断に敬意を表するともに、同社に続く、企業が出てくることを期待している。

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(写真=鵜飼秀徳)