「営業成績はどのくらいだったか」への回答

Resultを例に考えてみましょう。2つのパターンを用意しました。「営業成績はどのくらいだったのですか?」という質問に対しての答えです。

A「常に営業所の中では5位以内に入っていました。自分で言うのもなんですが、これはなかなか優秀な方だと思います。会社からも表彰を受けています」
B「部内には営業担当者が15人おり、営業対象となる事業所の数と規模をほぼ均等に割るかたちで、それぞれが担当エリアを持っています。昨年は15人中、通年の売上金額では4位、新規顧客の獲得数では2位でした。今の部署に配属になり3年になりますが、その間ベスト5から外れたことはありません。ちなみに、私のいる新宿営業所は全国でも有数の売り上げを誇るエリアで、新宿で5位以内にいれば、全国に2000人いる営業の中でトップ100には入ります。昨年は夏冬2回、上位5%が対象となる優秀営業賞を頂きました」

AとB、面接官はどちらの回答を望むでしょうか。答えはBです。面接官は一言で「5位」と言われても、それがどういう価値を持つのか全くわかりません。営業所内ではどうなのか、全国ではどうなのか、それが会社にとってどういう価値を持つのか。数字などで示しながら丁寧に伝えましょう。

また、ここで大切なのは、「私は優秀だ」と主張するのではなく、評価するための事実を十分に提供するという意識です。主観評価は交えずに話しましょう。判断に足る材料がしっかり集まれば、面接官は正しい判断をしてくれます。「それをあなたはどう評価しますか」と聞かれたら、そこで存分に優秀さをアピールしましょう。

下腹を引き締め、胸を張って姿勢を整える

(3)面接官は「ハロー効果」に惑わされることもある

「ハロー効果」とは、応募者のわかりやすい特徴や印象に引っ張られて、評価そのものがぶれてしまう、というものです。「ラグビー部だから、どんなことにもへこたれないだろう」「姿勢が悪いから、普段の勤務態度も元気がないのだろう」など。良い方にも悪い方にも起こりえます。面接官はプロですから、その影響を受けないように意識していますが、なかなか難しいことでもあります。良い印象をもってもらえる分には構わないのですが、悪い方向に評価が傾くのはもったいないことです。

ならば、応募者自ら、ハロー効果で損しないようにふるまいましょう。

話す際の悩みとしてあげる方が多く、印象にも大きく影響するのが、「姿勢」とはっきりと話す「滑舌」です。最後はこの2つについてのアドバイスを紹介します。

まずは姿勢。劇団四季の俳優はクラシックバレエのレッスンを毎日受けているので姿勢がとても良いです。クラシックバレエにおける姿勢のポイントは2点、下腹を引き締め、胸を張ること。おへその下、指4本分のところにある丹田というところをきゅっと引き締める。これで体幹がまっすぐになります。そのうえで、肩が凝った時にやる運動の要領で、肩を後ろ方向(前→上→後ろ→下)にぐるぐる回し、最後はぎりぎり下に落ちきる前に止めます。

これで、肩に力が入らず、なおかつ胸が張った良い姿勢になります。姿勢が気になる方は、面接前のトイレで鏡を見ながらやっておきましょう。