日本国内より遥かに早いスピードで普及

北米では、米国で販売する10粒スティック換算で年間約3000万個、発売開始から10年で日本でのハイチュウ売上額の約半分の規模まで成長している。価格は日本の約1.5倍だが、店頭回転も日本と遜色ない状態だ。

売り上げ前年比2桁増の好調が数年にわたって続いており、日本国内より遥かに速いスピードで普及している。

「13年にはノースカロライナ州に全米供給用の生産拠点を設けましたが、需要の拡大が著しく、生産体制の見直しを進めている」そうだ。今後は、さらに海外での展開を進めたいと考えている。現在、海外売上高は全体の6~7%に留まっているが、2、3年のうちに10%を超えることが目標だ。

ヨーロッパでは現在、限定的な展開でテスト販売を行っている。いかに保守的なナショナルチェーンに商品を置いてもらうか、販路の拡大が課題だ。

また、ハイチュウ以外の製品も、海外での展開を進める予定だ。

「例えば、ゼリー飲料は大きな需要を生むのではないかと考えています。アメリカのデスクワーカーは、オフィスでブランチや昼食を摂りながら仕事をすることが多いです。健康志向にも合致するだろうと考えます」

アイスクリームの展開も可能性があると語る。海外のアイスクリームは、高級品か、取り分けて食べる大きなサイズの商品が一般的で、別の切り口でのアイスクリームを発売し、新たな需要をつくり出したいという。

「タイ、インドネシア、マレーシアなどアジア圏でも、需要は大きいと思っています。冷凍庫や流通網が普及していない新興国は、競合のいない『ブルー・オーシャン』でしょうね」

食べ物はある種「文化」だ。広く受け入れられるには時間も必要だが、コンサバティブな中間流通業者よりも、消費者のほうが受容が早い。「当社製品の美味しさは、必ず世界中で理解されると自負している」。

(撮影=横溝浩孝)
【関連記事】
"イチゴの次は和牛"平気で日本産盗む隣国
キリン一人勝ちを支える「本麒麟」の死角
日本がファーウェイを締め出す本当の理由
規格外"コスモス薬品"がとにかく安い理由
セブンが勝てない「最強コンビニ」の秘密