採用時に嘘をつく巨大なリスク

リファラル採用成功の3つの前提条件のうち、まず頭に叩き込むべきは「嘘をつかない」ということです。「魅力向上型リファラル採用」では、会社をアピールするための資料「アピールブック」を作成します。

「アピールブック」作成の際には、「嘘をつかない」ことを社長とプロジェクトメンバーに必ず約束してもらいます。入社したらバレる課題を隠した状態で面接に進み入社すると、「おいおい、佐藤なんであの時教えてくれなかったんだよ! こんなの聞いてないからやめるよ!」ということが起こります。

すると、紹介した社員も責任を感じやめてしまうダブル退職が起きてしまいます。これは最悪の事態で、絶対に避けなくてはなりません。

さらに、紹介した社員と友人・知人の信頼関係もこわれてしまいます。これがリファラル採用をするうえで究極のリスクです。すべての課題を開示することで、このリスクがゼロになります。

図表3をご覧ください。

年収「27歳466万円、35歳610万円」は誤解を招く

求人掲載サイトの募集要項には年収が「27歳466万円、35歳610万円」というような表記をしていることがよくあります。もちろん最も高い年収の社員の年収を掲載しているのであれば厳密にいうと嘘ではありませんが、求職者からすると「自分は27歳だから466万円くらいもらえるのかな」という誤解を招く可能性があります。これでは、リファラル採用はうまくいきません。

このような年収の表記方法ではなく、同年代の社員の中で「最低の月給と年収」「最高の月給と年収」「平均の月給と年収」の6つを開示します。求職者は最低年収を見て、生活できるかどうかを確認し、最高年収で夢の高さをイメージする、そこそこ頑張れば平均でこのくらいもらえるかなあと想像できます。まずは、給与情報で嘘をつかない、大きく見せない。これは大前提です。