[蕎麦] 山久(さんきゅう)

――いい酒、肴、そして蕎麦。 和の粋と遊ぶ一軒

昼はやぶせいろ(小)、おいなりさん2個、日替わり小鉢3品に甘味がついて1100円という「山久ランチセット」を求め長蛇の列が。自家製ブレンドの七味唐辛子を入れて飲む濃厚な蕎麦湯もまた格別。

●東京都目黒区自由が丘1-7-3 自由が丘第一マンション1F TEL/03-5701-1180 営業時間/11:30~14:00、18:00~22:00(LO21:30) ともに蕎麦が売り切れ次第閉店 火曜休 36席

店内にはジャズが流れ、和風家具や小物が置かれたモダンな民芸品店の趣。肴をつまみつつ、ゆるゆると日本酒をやるのが最高だと、バラカンさん。

1.くるみ入り白ごま汁そば(1300円)。最初に梅塩を軽く振りかけ一口。蕎麦の自然な甘味を堪能できる。二口目からはくるみ入り白ごま汁で。小さな摺り鉢で自分でくるみを摺り、白ごま汁を加えるスタイル。繊細かつコシのある食感の蕎麦。
 2.南瓜の黒ゴマ和え(600円)。濃厚な胡麻の味がカボチャの甘味にマッチ。バラカンさん一押し。
 3.自家製胡麻豆腐(600円)。ぷるんとした出来上がりは自家製ならでは。このほかに、お酒のお供に最適なお得メニュー「山久セット」(2500円)もお勧め。
上の南瓜の黒ゴマ和えのほか、八戸より入荷したばかりのホタテの刺し身、シメサバ、ホヤの塩辛、カブの天ぷら、牛スジと大根の炊き込みなど、9品(日によって内容が変更)が一堂に。酒は、青森の「田酒」、石川の「加賀鳶」、山形の「くどき上手」(各900円~)など品揃えが充実。多彩な酒器も楽しい。

[ベルギーフレンチ] アンビアンス

――酸味と甘味の繊細なバランスの妙

ランチは2800円、3900円、4800円のプリフィックス・コース。夜は6800円、9800円コースの他、アラカルトでも楽しめる。

●東京都目黒区東山1-21-26 Q.G.HIGASHIYAMA B1F TEL/03-3712-3445 営業時間/11:30~14:00(L.O.)、18:00~23:00(L.O.) 日曜休(ランチのみ月・木曜休み)カウンター8席、テーブル18席

「こってりではなく、あっさり味の進化形フレンチです。食材の酸味と甘味のバランスが絶妙で、盛り付け方に日本人のセンスが光る」とはバラカンさん評。食材は、築地やシェフ大平史人さんの実家の長野より直送。以下、6800円のディナーコースから。

1.カブと魚介の前菜。ホタテのタルタルの上にズワイガニやウニがのり魚介三昧だが、主役は飛騨カブ、聖護院カブなど3種のカブ。周辺に赤ピーマンのムースやトマトのジュレコンソメが。
 2.旬の太刀魚と揚げ茄子のテリーヌ。脂ののった太刀魚と茄子、きのこのマリネに、バジルのパウダーをかけた。アクセントにからすみのパウダーを。
 3.鹿のステーキ。北海道産の柔らかい肉に、トリュフとジャガイモのピューレ、アンディーブとクレソンのサラダを添えて。
 4.ベルギービールも種類豊富に揃う。

(構成=大塚常好 撮影=牧田健太郎)