普段は見ることができない刑務所の内側。受刑者たちはどのような日々を過ごしているのか。意図せず罪を犯して刑務所生活を送った『前科者経営者』(プレジデント社)の著者、高山敦氏は「人としての尊厳を捨てるしかなかった。まさに地獄だった」と振り返る。高山氏が「地獄」を実感した場面とは――。
※本稿は、高山敦『前科者経営者』(プレジデント社)の一部を再構成したものです。
屈辱的で悪夢のような身体検査
拘置所を出てからバスで40分ほど走ったころ、刑務所の塀が目の前に見えた。シャバを遮断するようにそびえ立っている、高い塀だ。門が開いてバスが刑務所の中に入っていった。車内はクーラーが効いているはずなのに、全身に汗が、それも特に背中から流れ落ち、心臓は激しく波打っていた。
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