金融危機は「ものづくり国家日本」の経済を急激に悪化させた。しかしようやく下げ止まりの兆しが見られるようになってきた。不況後の世界における日本の可能性を筆者は説く。

日本に悪影響を与えた3つの現象とは

景気が底なし沼の悪化だ、という悲鳴を聞くことが最近多い。先が見えない、計画なども立てられない、だから当面は「控える」という言葉をすべてに使わざるをえない、のだという。投資を控える、雇用契約の更新を控える、不要不急の支出は控える、などなど。

みんながそうした心理になって行動すれば、経済の状況は確実に悪化する。あちこちで、需要が減退するからである。

そのうえ、数字をベースに経済を見ると、「戦後最悪」という文字が躍るようなデータが昨年の12月頃から出てくるようになった。輸出、機械受注、鉱工業生産指数、どんな数字をとってもまさに「急落」である。そうしたデータを基にして先を予測しようとすれば、「急落」のデータをインプットするのだから、先行きの予想も「急落」になるのは当然である。