話題の「メルカリ」向いているのは?
特に20代や30代女性の高い支持を集めるのが、フリーマーケット・アプリのメルカリだ。不要な品や売りたい品をスマホで撮影して出品すれば始められ、買い手もつきやすい。競合のヤフオク!などよりハードルが低く、商品点数も多い、といった魅力がある。17年の副業記事では「せどり」を紹介したが、メルカリはいわば“ITせどり”だ。
主要ユーザーは若い女性といわれるが、実は利用客層は公表されておらず、出品経緯などから伝わる情報だ。3000円未満の品が多く、アパレルや雑貨が目立つので、何を出品するかも腕の見せどころ。
「単に不用品を売るのではなく、事業として継続的に行うなら、大量の在庫を抱えられる人でないと難しい。特に家電製品などは無理ですね。値下げ交渉にこまめに対応するのも効率が悪い。財布などの小物を安く仕入れるルートがある人なら向いていると思います」(浦田氏)
さまざまな職種を紹介したが、便利さと安易さは表裏一体の面もある。「副業」や「シェアリングエコノミー」という言葉からは、肉体よりも頭脳労働が強調されがちだが、リアルの企業や店舗で地道に稼ぐ大切さもあれば、安定性もある。広告的な煽り文句に惑わされず、興味を持った職種は自分で調べて吟味する姿勢を持ちたい。そうした事前の情報収集が簡単にできるのもネット社会の恩恵なのだ。
(写真=PIXTA、AFLO、粟村哲志)