自家用車を貸し出して、月3万円をゲット

では、何から始めたらいいのか。まずは自分の資産でシェアできるものがないか確認してみよう。翻訳や専門知識の提供など、“無形のスキル”も資産に含まれる。

たとえば、私の妻はわが家の車を「エニカ」というカーシェアアプリを使って貸し出している。事前に車の写真やシェア条件を登録し、アプリを介して貸してほしい人とやりとりを行う仕組みで、実際に月3万円ほど稼いでいる。このように固定費として毎月発生する駐車場代が賄えるとなれば、車の所有を迷う人も、購入に踏み切りやすくなるのではないか。

注意すべきこともある。相手が信頼できるかどうかを見抜く能力だ。提供する側・使う側を評価し合う仕組みなどはあるものの、判断は最終的に個人が行う。運営者は安心・安全の場をつくる努力をしているが、一方で個人はトラブルを回避するスキルや小さなトラブルへの耐性を持つことも必要になる。まだそれほど多くの人が利用していない今こそ、リスクを恐れず、早めに活用して慣れておくのが得だ。長い目で見ると大きく差がつくだろう。

▼「提供する側」も「使う側」もオトク! 今すぐできるシェアリングエコノミー
モノ:服、ブランド品
空間:駐車場、民泊
スキル:家事・育児代行、知識提供
移動:カーシェア
南 章行(みなみ・あきゆき)
スキルのフリマ「ココナラ」代表取締役
シェアリングエコノミー協会理事。慶應義塾大学卒業、オックスフォード大学経営大学院(MBA)修了。2012年ウェルセルフ(現ココナラ)を設立。
 
(構成=大井明子 写真=iStock.com)
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