注目したいのが、群馬、栃木、茨城の「北関東三県」

まず注目したいのが、群馬、栃木、茨城の「北関東三県」です。首都圏で暮らしてきた人にとっては、都心部への交通網が比較的整備されていて住みやすいはず。おおよその土地勘も働くのもメリットに感じるでしょう。移住者の受け入れに熱心な自治体が多いのも特徴的です。

写真=iStock.com/SonerCdem

たとえば群馬県桐生市。住宅を建築または購入し5年以上住むことを条件に最大200万円の補助金を出しています。併せて空き家を利用してリフォームすれば、最大70万円の助成金も活用できる。

移住して事業を立ち上げたい人には栃木県宇都宮市があります。起業すれば最大216万円の補助金が貰えます。

子育て世帯の若者夫婦は、よりたくさんの補助金を貰える傾向があります。茨城県古河市では39歳以下で15歳以下の子育て世帯に、新築住宅購入で最大150万円、中古住宅購入で50万円の補助金を出しています。

典型的なのが、空き家バンクに登録された物件を購入(または賃貸)してリフォームした場合に、お金が出るというパターン。その額、愛媛県大洲市では最大400万円にもなります。

移住生活を実際に試せる岡山県岡山市の住宅支援制度などを利用するのも1つの手段でしょう。

井戸美枝(いど・みえ)
ファイナンシャル・プランナー
社会保険労務士。生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金部会委員。著書多数。
 
(構成=小澤啓司 撮影=宇佐見利明 写真=iStock.com)
【関連記事】
親が他界「申請しないともらえないお金」
退職理由を「自己→会社都合」にする裏技
地方経済を救うのは"後継ぎベンチャー"だ
新築タダで島根へ「Uターン家族」の現在
静岡でサーフィン 40歳Uターンの満足度