キッチンは設備というよりはインテリアの一部

設備も物件の印象を大きく左右します。単にグレードを高くするのではなく、物件に合わせて違和感なく溶け込むものを導入することです。たとえばトイレ。タンクレスタイプのトイレを導入するには約30万円かかります。でも、質のいいロータンクタイプのトイレの設置であれば10万~13万円の費用で済む。両者の価格差は20万円近くあるのに、売却額の差はせいぜい1万円程度しかないのです。

そのほかリフォームの候補には、キッチン、浴室、エアコンなどが挙がってきます。

キッチンはリビングから見える位置にあり目に触れる機会も多いので、設備というよりはインテリアの一部といっていい。今なら見栄えのいい引き出し付きのフラットタイプが50万円程度で導入できます。外付け用のコンロを設置しているような旧式のキッチンであれば、交換を検討するとよいでしょう。

浴室スペースも、風呂に追い焚き機能がついていなかったり、旧式でタイル張りだったりすると安っぽさが出てしまいます。その場合、40万~70万円を費やせば機能を新しくできたり、浴槽のデザイン性を高めたりして印象を変えることができます。

一方、リフォームを終えた次に考えたいのがホームステージングです。これは、専門の業者が部屋に合った家具やカーテンなどを設置し、飾りつけなどして「住みたくなる家」を演出するものです。10万~30万円で見違えるような部屋になります。