空前のペットブームが続き、ペットネイルやペットおせちまで登場するほどだ。しかし、そんなセレブ生活のペットたちが、健康上の不安に直面していることをご存じだろうか。
猫の死因で最も多いものは腎不全。10歳を超えた高齢猫の8割が腎臓疾患を抱えているというデータもあるほどだ。中東の砂漠地帯が原産で多量の水分を取る習慣がない猫は、腎臓に負担がかかりがち。ドライフードを食べる猫はますます水分摂取量が減り、腎臓や泌尿器系にトラブルが起きてしまうという悪循環。「どうやって猫に水を飲んでもらうか」は愛猫家にとって大きなテーマだった。
最近、青い半球形の不思議な物体に流れる水を、猫が飲む様子の動画がYouTubeにアップされたり、愛猫家ブログに同様の写真が掲載されたりといったケースが増えてきた。
この青い物体は昨年4月に発売され、静かな人気を呼んでいるペット用循環式水飲み器「フレッシュファウンテン」。水道水のカルキと臭いを除去する浄化フィルターを完備、ペットたちは常に循環させることで冷たくて新鮮な水を飲むことができる仕組み。ネット通販などで約4000~5000円で販売されている。
発売元のトリオコーポレーションによると「生き物は、まず、動いているものに反応する習性があります」という。動く水なら普段は水を飲みたがらない猫の関心を引くことができるかも、というのが狙い。提携先の海外メーカーが開発した商品だが、「ペットを飼うときには、多様な意味での健康管理が必要なので」、このコンセプトは日本でも受けると考えたと同社。かわいいペットのためなら……という飼い主のいる限り、この業界に不況はなさそう。もちろん、犬でも使えます。