大和ハウス工業・大野直竹 社長の答え
自分で考えて、自分のやり方を見つけるいいチャンスですよ

誰も歩いたことがないところを率先して歩く社風

私どものオーナーである石橋信夫は、誰も歩いたことがないところを率先して歩くような人でした。前人未到なのだから、自分の実力以上も実力以下もない。我々はそんな創業者の弟子に当たるわけですから、常に前向きでありたいと思っています。

当社は権限委譲しながら、しっかり責任を持たせるスタイルを重んじてきました。

私自身、新入社員で右も左もわからないときに、1カ月ほどの新人研修が済んだら「自由にやってきなさい」とばかりにポンッと営業現場に放り出された。仕事の基本は上司が熱心に教えてくれましたけど、外回りは1人。自分で考えて、自分のやり方を見つけていくしかなかった。

大学を卒業して数年後の同窓会で、給料のいい大企業に勤めている人たちが「会社で自分が何を担当しているのか、さっぱりわからない」と言っていて、「歯車になってるな」と直感的に感じたことがあります。こっちは給料は安いけど、仕事はメチャメチャ面白い。長続きするか不安もありましたけど、仕事の面白さを感じてからは、辞めるにはもったいないと思うようになりましたね。