ヤマト運輸の値上げにアマゾンが打った手
ただ、問題はその値上げ分を誰が負担するのか、ということだ。もちろん最終的には消費者ということになる。個人が荷物を送る際の送料だけでなく、法人も輸送コストの増加分は商品価格に乗せるしかない。
アマゾンは国内の食品や日用品メーカーに対し、同社の通販サイトで販売した金額の1~5%を「協力金」として支払うよう求めていると報じられた。輸送コストの上昇が一因であることは想像に難くない。こうした形で法人含めて負担を分かち合うことも今後進んでいく可能性がある。
またアマゾンは自前の配送網などを整備しようとしているが、あの莫大な荷物量を日本全国津々浦々に配送するには、ヤマトに依存する以外選択肢はない。値上げを受け入れつつもアマゾンがヤマトに配送を依存する図式は今後も変わらない。
(構成=衣谷 康 写真=iStock.com)