「目標がアカデミー賞という起業家は初めてだ(笑)」

【田原】小島さんはもともと漫画家やディレクター志望で、物語をつくりたかったんですよね。いまはハードウェアという舞台をつくることに全力投球だと思うけど、またコンテンツのほうに興味が向いたりしないのかな。

【小島】じつはいま向いてまして(笑)。最近、ディズニーもVRに本腰を入れるなど、VRで映画をつくる動きが強くなっています。たとえばユーザーの目の動きをスイッチにしてストーリーが変わったりとか、場面が変わったりズームされたりとか。そうした仕掛けのある映画をつくって映画賞を獲りたい。そして今度は映画会社を相手にその技術のコンサルティングをする事業をやれたらおもしろいなと。

【田原】なるほど。目指せアカデミー賞。この対談で、目標がアカデミー賞という起業家は初めてだ(笑)。

【小島】まずはサンダンス映画祭くらいを狙ってます(笑)。賞はともかく、私たちの技術で映画やゲームといった物語の感情レイヤーをもう一段深めたい。それが目標です。

小島さんから田原さんへの質問

Q. 日本で女性総理大臣はいつ誕生しますか?

すでにイギリスやドイツ、韓国で女性のトップが誕生していますから、日本でもいずれ誕生するでしょう。小池百合子・東京都知事が当選したときは、少なからぬ国民が「日本初の女性総理は、小池さんだ」と考えた。思わぬ形でミソをつけましたが、また別の人が出てくるはず。具体的には、片山さつきさんがおもしろい。ただ、彼女は自民党の中であまり人気がないんだよね(笑)。

日本に女性総理を誕生させたければ、まず女性議員同士が協力することが大切です。一人ひとりは能力が高いのに、一緒になって何かやろうという姿勢がないから大きな力になりにくい。女性同士が手を組めば、一気に時代が動くんじゃないですか。

田原総一朗の遺言:女性同士が手を組めば誕生する

(構成=村上 敬 撮影=枦木 功)
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