自宅の「水」と「塩」で鼻うがいをする方法

first callでの相談者も不安に思われていたように、効果があると分かっても「鼻でうがいするなんて痛そう」と躊躇される方も多いかもしれません。

ここでは、自宅でできる、簡単で負担の少ないやり方をご紹介します。

鼻うがい用の液体は、市販品もありますが、自宅で作ることも可能です。

真水を鼻に入れると、ツーンとした痛みが強いので、それを和らげるために体の浸透圧に近い、0.9%食塩水を使っていただくのがいいでしょう。また、体温と同じくらいの36度程度にしていただくと、鼻の粘膜に対する負担が少なく、違和感が少なくなります。

・0.9%食塩水の作り方
1)水道水をそのまま使うと雑菌が繁殖する可能性があるので、一度沸騰させた水を使います。
2)1リットルのお湯に対し、9gの食塩を入れて溶かします。
※雑菌の繁殖を抑えるため、できれば毎回作っていただくことをお勧めします。取り置きは少なくとも数日までにしてください。
・鼻うがいの方法
1)食塩水を人肌の温度にして使います。
2)鼻の穴に差しこめるような、ノズルのついたボトルに上記の0.9%食塩水を入れます。
3)一方の鼻を指で押さえつつ、前かがみの状態からやや上を向き、食塩水を鼻に流し込みます。入れる量は20ml程度(大さじ1杯程度)で十分です。このとき「エー」と声を出しながら行うと入りやすいです。また、顔が上を向きすぎないように注意してください。
4)0.9%食塩水を、鼻から出します。慣れてきたら口から出してみましょう。
5)逆側の鼻も同様に行います。これを2~3回繰り返します。
※上記を1セットとして、1日2~3セット行います。
・注意点
・鼻うがいのやり過ぎは、かえって鼻の粘膜へのダメージとなる場合がありますので、1日2~3回までにしましょう。
・点鼻薬を処方されている方は、点鼻薬の使用直後には鼻うがいを行わないでください。
・鼻うがいのあと、強く鼻をかむと、耳の炎症につながる場合がありますので、優しくかみましょう。
・鼻づまりが強いときや、のどに痛みがあるときには行わないでください。

花粉症に対しては、内服薬や点鼻薬などの薬剤の使用も効果がありますが、鼻うがいのようにアナログな工夫でも症状の軽減を図ることができます。

このように、病気になった時に重要な点として、

(1)医療機関での「検査や投薬」だけでなく、
(2)普段どのように生活を送ればよいのかとうような「行動」

が大切になってきます。

ただ、診察室では医師も時間が限られており、詳しく説明ができないのも実状です。

今後このコラムでは、ちょっとしたことだけれども実は大切な「行動」に焦点を当てて、皆さんの疑問にお答えしていければと思っています。

また、その他にも医師に気軽に聞いてみたい事がありましたら「first call」でもご相談いただけますので、気軽にご利用になってみてください。

【参考文献】
※1 東京都健康安全研究センター 花粉症患者実態調査(平成28年度)より
※2 厚生労働省「花粉症の疫学と治療そしてセルフケア」(最終閲覧日:2018年2月27日)http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html
※3 Garavello W, Somigliana E, Acaia B, et al. Nasal lavage in pregnant women with seasonal allergic rhinitis: a randomized study. Int Arch Allergy Immunol 2010; 151:137.

石川 陽平(いしかわ・ようへい)
オンライン医療相談「first call」相談医
医師/聖路加国際病院救急部/東京慈恵会医科大学分子疫学研究部。2007年東京慈恵会医科大学入学後、世界保健機関(WHO)ジュネーブ本部インターンなどの経験を経て、13年より聖路加国際病院に入職。14年度、聖路加国際病院ベストレジデント。現在は、聖路加国際病院・救急部医師として臨床に従事する一方、東京慈恵会医科大学分子疫学研究部にて研究を行う。15年にMediplat(現メドピアグループ)の設立に参画し、オンライン医療相談サービス「first call」の企画・運営も行っている。