僕の論は急進的。でも広く世間に伝えるには中途半端な意見ではダメ!
僕の論はかなりラディカル(急進的)で、コメンテーター的な意見です。維新の中で、ここまで主張する者は数少ないと思います。ゆえに足立康史さん(日本維新の会衆議院議員=今回のメールマガジン本文に発言内容を掲載)が苦労されているわけです。
足立さんは僕のように理想論を語るだけでなく、現実的に実行する立場ですから、政治的な多数を形成するために、どこかで折り合いを付けなければなりません。僕のようにラディカルな主張を貫くことはできません。
さらに実際に霞が関に考えをぶつけて制度案を作ることのできる立場ですから、霞が関が動ける範囲も考慮しなければなりません。当事者はほんとしんどいですね。
そもそも維新の中で選択的夫婦別姓に同調が得られるか(笑)。足立さんの苦労は半端ないでしょう。
ただ、僕の役割は最終ゴールを示すことでもあるのかな、と。
そして僕が代表のときには、維新とは、超合理的な政党、イデオロギーにとらわれず合理性で考える政党として国民の皆さんにイメージされる政党を目指していたので、その代表時の感覚で持論を述べているつもりです。
世間にイメージを伝えようと思うと中途半端ではだめです。以前維新については、自由の尊重、合理性重視、公務員に厳しい、税金の使い方に厳しい、切磋琢磨・競争重視、行革断行・効率性重視、法・ルールに基づく公平・公正な解決重視、地方分権、改憲派などなどのイメージがある程度広がっていたと思います。
で、今回の選択的夫婦別姓や戸籍制度をめぐる議論の根本は管理ツールの合理性が柱。
ということで、戸籍にまつわる差別問題解消にも踏み込み、現状の戸籍実務にまつわる超不効率性にも切り込む。戸籍なんて単なる管理ツールじゃん! ということを国民に気付かせ、その管理ツールに縛られている夫婦間の強制的同姓同氏制度のおかしさを喝破する。ただし同姓同氏にしたい人の気持ちも選択的にすることで尊重する。
夫婦の姓・氏や戸籍について、これまでぼやーっとなんとなく、そんなもんだろう、と思っていた国民意識をスパッと目覚めさせる、雷電のような主張・提案。
こんな主張や提案を、これでもか、これでもかと繰り返すことによって、やっと少しずつ新しい日本へと導く政党だと認知されるのかな、と感じています。
今の維新にはそのような主張・提案が少なく、国民が以前の維新に抱いていたイメージが冷めつつあるのではないでしょうか。維新に強烈な合理性を感じなくなっているのだと思います。むしろ自民党よりも古臭く、一部ネットで支持されるような威勢のイイ、ウルトラライトな匂いがプンプンしている。それが今の維新の支持率に表れていると思います。
(略)
(ここまでリードを除き約3100字、メルマガ全文は約1万3000字です)
※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.93(2月27日配信)を一部抜粋し簡略にまとめ直したものです。もっと読みたい方は、メールマガジンで! 今号は《【シリーズ:激論】国民を幸せにするのは橋下案か足立康史案か! 夫婦別姓をどう考える?(その2)】》特集です!!