藤田氏は、問題発生時のコミュニケーションスタイルを5タイプに分類する(図参照)。地雷女とは、トラブル時に強い主張、反応をしてしまうタイプの人たちだ。

「図のA『強い主張タイプ』とE『決別タイプ』がこれにあたります。この人たちは、自分が認められないことが起こったときに、相手を攻撃し始めるので、トラブルになるのです」(藤田氏)

それぞれの特徴を見ていきたい。「○○べき」が口癖のA「強い主張タイプ」は防衛本能が強く、人から責められたように感じやすい。頭のいい人が多く、理屈っぽくなる可能性もある。

「まじめで正義感、責任感が強く、決まりやルールは守るほうです。同時に、自分がこうするべきと思っていることは、当然人もやるべきと考えるため、面倒な一面もあります」(同)

対処にコツが必要なのは、問題が起こると無言になるE「決別タイプ」だ。

「自分と合わない相手を切り捨てるこのタイプは、言葉にして感情を外に出すことがあまりありません。表情などには、多少表れているはずですが、男性は言葉以外の情報を読み取ることが得意ではないので、何を考えているのかわからないと感じてしまう。ですので、頷いたり、質問を多めにしたりして、彼女たちから言葉を引き出すようにするといいですね。たとえば、『意見を聞かせてもらえる?』という言い方をしてみてもいいでしょう」(同)

ただし、ほとんどの女性は誰しも多かれ少なかれAからEまですべての性質を持っているという。

「女性は、環境やケースに合わせてAからEまでの反応を使い分けているんです。自分にとって些末な問題の場合、多くの人がC『許容タイプ』の態度を取ります。一方、自分が成果を出さなくてはいけない仕事に際してはA『強い主張タイプ』の態度を取るでしょう。使い分けは悪いことではありません。また、集団の和を尊ぶ日本では、B『協調的解決タイプ』であるべきという風潮があったりもしますが、時と場合によって使い分けるべきなんです」(同)

地雷女の問題点は、この使い分けがうまくできず、いつでも強い主張や決別という、周りの人にとって厄介に感じられる態度ばかりを取ってしまうところにある。

「原因は過去の成功体験にあります。『大きい声を出せば、主張が通った』『無視していたら、思うとおりに運んだ』と学習してしまい、その後トラブルが起きるたびに同じ反応をするようになるのです」(同)