セールスにおける感情移入の目的は「受注」につなげること。顧客の懐に入るための5つのコツを教えます。
一見漠然としている「感情移入力」を、ここでは以下の5つに分類して紹介する。
想像力のない営業担当者は、言葉の表面しか理解できない。そういう人は相手の言ったことを額面通りに受け取って、言われたことを言われた通りにやるだけの対応型アプローチになりがちだ。
これでは常に後手にまわってしまうだけでなく、自覚のないまま売り手都合で行動してしまい、顧客から嫌われてしまう恐れもある。
感情移入するためには、ヒアリングで集めた情報を整理し、相手の気持ちや相手がどのように考えているかを想像しなければならない。想像力を磨くために、折に触れて次の4つを自問自答することをお勧めする。
(1)自分が相手の立場なら、どう感じるか?
(2)自分が相手の立場なら、どう反応するか?
(3)自分が相手の立場なら、どう考えるか?
(4)自分が相手の立場なら、営業担当者に何をしてほしいと思うか?
1週間のうち、顧客と直接会っている時間は多くても30分か1時間だろう。営業担当者が帰った後、顧客が何を考え、どう行動しているのかは想像するしかない。
「いまは明日の会議の根回しで他部門を一生懸命説得している頃だな……」
「そろそろ競合の見積もりを受け取っている時期だ……」
こうすれば相手の気持ちと行動がイメージでき、自然と感情移入できるようになっていく。