突然親が亡くなってしまったら悲惨

使い勝手がよく節税効果も大きい生命保険は、大いに活用すべきだといえるが、一方で、人の命がかかわってくるため、親から言い出すならともかく、子供からはなかなか口にしにくいところもある。実際、「お父さん、私を受取人にして生命保険に入っておいてくれない?」と頼まれたら、誰だってあまり気持ちよくはないはずだ。

「保険に限らずお金の話は、親子でもなかなかしにくいものです。だからといって何の準備もしないうちに、突然親が亡くなってしまったら悲惨です。親の口座からお金を引き出そうと通帳と印鑑を持って銀行や郵便局の窓口に出向いても、いまは本人でなければまず出してくれません。そうすると葬儀費用の支払いにも苦労することになります。そのような急場の出費をしのぐためにも、親の機嫌のいいときを見計らって、キャッシュカードの保管場所と暗証番号くらいは聞いておいたほうがいいでしょう」(高馬氏)

そうしてお金の話をしやすい空気になったら、さまざまな相続税対策の一つとして、保険について切り出してみてはいかがだろう。

佐野明彦(さの・あきひこ)
新月税理士法人代表社員、新月有限責任監査法人理事長、税理士、公認会計士。佐野公認会計士事務所を経て、2011年新月税理士法人設立。著書に『妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策』。
 
高馬裕子(こうま・ひろこ)
新月税理士法人代表社員、税理士、ファイナンシャルプランナー。税理士事務所・公認会計士事務所勤務を経て、2005年高馬裕子税理士事務所設立。11年新月税理士法人設立。
 
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