年金に頼る高齢者ほど「毎月分配型」に魅力を感じる

また同調査では、「毎月分配型に魅⼒を感じる」のは全体では21.7%と高くない。ところが「現在保有層」に限ってみると、43%が魅⼒を感じているという結果は興味深い(図表参照)。

このように毎月分配型は、退職金などを含め、すでにある程度の資産を形成した人が今後その資産を活用して、分配金のような形で、毎月使うお金を確保するといったスタイル向きの商品といえる。

▼毎月定額10万円を受け取るための元本資金は300万円

では、毎月分配型を利用して、毎月定額を受け取るためにはどれくらいの元本が必要なのだろうか? SBI証券の毎月分配型の人気ランキング第1位(2017年5月29日現在)の商品で試算してみよう。

▼SBI-グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型)
(愛称:トリプル・プレミアム)/SBIアセットマネジメント

・カテゴリ:国際REIT
・基準価額(2017/5/19時点):2895円(1万口)
・直近分配金:100円、年間累計:1200円
・トータルリターン:6カ月 18.34%、1年 27.28%、3年(年率) 3.24%

このファンドは、日本を含む世界の不動産投資信託(REIT)に投資するもので、毎月分配型の運用資産は、高い利回り収入が得られる不動産投資信託(REIT)や債券が中心になっている。

このファンドの場合、基準価額2895円(1万口)で分配金100円となっている。例えば、毎月10万円の分配金を受け取りたい場合、298.5万円(2895円×1000)が必要である。
おおむね300万円の元本で毎月10万円が受け取れるのだから、コストは安いとは言えないものの早めに資金の準備をすればハードルはそれほど高くはないかもしれない。

とはいえ、もちろん分配金や基準価額は変動する(減る)可能性もあるし、毎月分配型を選ぶ場合は、分配金だけではなく、「トータルリターン」も忘れずチェックしておきたい。