ノートやペンにこだわりなし
私は文具にはこだわりを持ちません。選ぶ基準は、あくまでも使い勝手。かつては大学ノートを愛用していましたが、現在は取引先からもらったA5判の「モレスキン」ブランドに似たハードカバーのノートを使っています。筆記具は当社の販促用ボールペン。軽くて文字が書きやすく、後尾の部分はモバイル機器のタッチペンになっています。
(2)について一例を挙げると、当社はダイバーシティ&インクルージョン(多様な属性の社員を組織運営に生かす)をテーマに掲げていますから、そのテーマに沿った情報があれば書き留めます。
ダイバーシティに関しては、以前からこんな考えを持っています。共働き世帯では家事時間が不平等になりがちです。総務省の調査では、共働き世帯の1日当たりの平均家事時間は、子供のいる女性が207分に対して男性はわずか十数分。多くの職場で夫に残業を強いる傾向があり、家事の分担格差を助長させているのではないでしょうか。
ですから私は、社員と食事をしながら意見交換するときはランチの場を活用し、夜の飲み会は特別な社内イベント以外は行いません。理由は、夜に付き合える人は男性に偏りがちだからです。ダイバーシティ上も問題ですし、女性に家事負担を強いる原因になりかねません。
最近では、家事に対する意識も変わってきました。保険商品でいえば、奥様が亡くなられた場合、育児や家事の負担を金銭面で保障するニーズも高くなっています。
そこで、そうした商品も発売して、ご不幸があった際に保障できるサービスを充実させました。ダイバーシティは性別だけの問題ではありませんが、消費者ニーズが多様化するなか、女性ならではの発想や視点を大切にして、人材活用につなげたいと思っています。実はその際、折々に役立っているのが、(3)のTO DOリストなのです。
1963年、東京都生まれ。米ジョージタウン大学卒、米スタンフォード大学MBA。85年ソニー入社。米系コンサルティング会社のシニア・パートナー(共同経営者)、米系生保の専務執行役員を経て、2012年よりチューリッヒ生命日本支店代表・CEO。