仕事の量が多いわけでもないのに残業してしまう。一生懸命仕事をしているのにはかどらない。このようなことは、だれもが感じたことがあるかと思います。ただ、このような状態が慢性化しているのであれば、問題点は何なのかを考え、早急に改善したほうがいいのはいうまでもありません。ところが、問題点がわからないこともあります。こうなると、とにかく意識して効率よく仕事を進めていくしかありませんが、いつまでも改善しないことは少なくありません。

このような人は、仕事ごとにどれだけ時間がかかったのかを計ってみるといいでしょう。そこから改善点が見えてくることもあります。今回は、タイマーと付箋を使って仕事のムダをなくす方法について説明します。ちょっと意識してみるだけで改善できる簡単な方法ですので、ぜひ参考にしてみてください。

仕事ごとに時間を見積もり「10%短縮」を目指す

効率的な仕事ができている、と思っている人でも、仕事ごとに時間を計ってみると、意外と重要な仕事に時間が使えていないことに気づき、愕然とする人は多いかもしれません。

特にこのような人に多いのは、「ムダな打ち合わせ」「非効率な外出」「ネットサーフィン」です。具体策を決める打ち合わせ以外はしない、と決めるだけでも打ち合わせに対する意識が変わり、ムダな打ち合わせを減らすことにつながります。非効率な外出は、緊急を要さない外出以外は、できるだけまとめて外出するよう心掛けるだけでも、外出に取られる時間が確実に減ります。ネットサーフィンは、時間を決めてやるだけでも、ダラダラと時間を費やしてしまうことがなくなります。

どれも当たり前すぎることですが、これらのことを少し意識するだけでも、確実に有効な仕事に使える時間は増え、残業は減らせます。このほかにも、「ムダ」「非効率」はないかを洗い出し、時短につながる改善策を考えてみるといいでしょう。

仕事の時間を計る場合は、まずルーチンワークや慣れた仕事で見積もってみてください。これを何度か行えば、ある程度正確に見積もれるようになってくるかと思います。慣れてくれば、難しい仕事や時間のかかる仕事も、見積もってみるとうまくいきます。仕事の時間を正確に見積もれるようになることは、「段取りどおりの仕事」に磨きをかけるのに欠かせません。

見積もった時間内に仕事を仕上げることができるようになれば、それだけでもダラダラ仕事がなくなり、時間の短縮につながるかと思います。さらに見積もった時間の10%短縮を目指して仕事に取り組んでみてください。難しいようでしたら、5%短縮でもかまいません。この10%、5%の短縮を意識するだけで集中力が高まり、仕事の効率化に磨きがかかります。

軽量・小型のタイマー「デジタルタイマー クイック TD-370N」。23時間59分59秒まで計れる。

仕事の時間を計るときですが、タイマーを使うといいでしょう。ひと目で確認できる場所に置き、視覚的にも時間を意識することで、さらに集中力が高まります。お薦めのタイマーは、手のひらにすっぽりと収まる「デジタルタイマー クイック TD-370N」(タニタ、アマゾン価格は1236円)です。電子ブザー音とバイブレーションの切り替えが可能で軽量・コンパクトなため、どこでも使うことができます。