トランプとピコ太郎に学ぶシンプル英語の鉄則3

スティーブ・ジョブズもシンプルさを重視していた

シンプルさを追求したことで有名なのが、アップルコンピュータ社の創業者であるスティーブ・ジョブズがいます。彼の名言の1つに、こういったものがあります。

Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean to make it simple. But it's worth it in the end because once you get there, you can move mountains.

シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしいときがある。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を整理しなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。

スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションが世界を動かしたのも、彼の話す内容が極めてシンプルだったからです。洗練されるとシンプルになる、これはビジネスの場でも共感することが多いんじゃないでしょうか。考え抜かれていない言葉ほど、長くて分かりにくかったりするものです。

シンプルな英語を話すための3つの要素

では、シンプルな英語を話すためには、どういった点に気を付けるべきなのでしょうか?大きく3つの要素で説明できます。

1. 簡単な言葉であること

日本語でも英語でもそうですが、同じ意味であるならば、できるだけ簡単な言葉で説明できる方が優れています。

【例】
I have a pen.(私はペンを持っている)
Hillary for America.(ヒラリーはアメリカのために)
※ヒラリーの公式選挙サイトのスローガン

2.短いこと

人の脳が一度に記憶できる量は限られており、3~5語以内であれば、すんなり理解しやすいそうです。なので、長くなりそうな説明は、短くできないか? を考えるのがシンプルな英語を話すために重要です。

【例】
great country → great
President of United States of America → US president

3.記憶しやすいこと

韻を踏んでいたり、リズムがあるもの。そして話す内容がストーリーになっていると、人の記憶にとても残りやすくなります。日本でも5・7・5のリズムで読まれる俳句や、韻を踏む、というのもこれに該当します。

Make America Great Again.(AmericaとAgainがAで始まり語感が良くなっている)
Yes, we can.(選挙でよく使われたchangeができる、というストーリーになっている)

英語を話す、というとつい難しいことを話すというイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、世界の一流と言われる人ほど、意外なほどシンプルな英語を使っているものです。今年になって英語を勉強しようとしている人は、いかにシンプルな英語で伝えられるか? にフォーカスしてみると、実りのある学びになるでしょう。

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