視力測定はいつでも無料。「通りかかったから」でもOK!

Zoff教育部 教育チームの宇田川剛氏。

以前の記事(参考記事:「新たな国民病?20代、30代でも『スマホ老眼』急増中!」http://president.jp/articles/-/20380)で、手元が見えづらくなるいわゆる“老眼”は、40代以上の中年だけに起こる現象ではないと紹介しました。これは、メガネ店でも同じことを感じていたようです。

「統計データがあるわけではないので、あくまでもお店の肌感覚ですが、スマートフォンの登場以来、30代のビジネスマンをはじめとして、確実に若い方もリーディンググラスを手に取る方が増えていると感じる」と話すのは、Zoff教育部 教育チームの宇田川剛氏。「『なんだか見づらいから』とお店に来られたお客さまを調べてみたら、老眼の症状のようだ、ということはありますね。一口に『近くが見づらい』といっても、原因は多岐に渡ります。毛様体筋を酷使したせいでそうなる(=スマホ老眼)だけではなく、調整力が減少してきている方(=老眼)、ドライアイが原因で見づらくなる方、乱視が出てきている方などさまざまです。いずれにせよ、お店の測定器で視力を測ってみれば、調節力が衰えているかどうかはわかります」(宇田川氏)

メガネ店では診療行為はできないため、病気の有無を調べられるわけではありません。しかし、視力測定は眼科もメガネ店も同じ。万が一、メガネをかけても矯正視力が出ないようだと分かれば、何らかの問題が生じている可能性があるとして、病院での診察を勧めているといいます。

視力測定のみでも歓迎、というメガネ店は多い。メガネを作る予定がなくても、見えづらくなったら検査を受けてみることをおすすめする(以下、店内写真は全てZoff Park 原宿店で撮影)

「Zoffでは店頭で視力測定の呼びかけをしています。メガネを買う買わないは関係なく、視力に疑問があったらいつでも無料で視力測定ができるので、ぜひ活用していただきたいです」(Zoff広報 田中氏)

視力だけ測ってもらうというと気が引けるかもしれませんが、今回取材した4社ではいずれも視力測定のみの受付をしています。中でも測定に力を入れているのがメガネスーパー。有料(500円)ですが、他店では行わない「眼年齢検査(調節力を年齢に置き換え診断する検査)」「立体視検査」「コントラスト検査」など多様な検査項目で、目の状態をきめ細かく調べてもらえます。

「目の検査には力を入れています。特に老眼対策として累進レンズ(後述)のメガネをつくる場合、検査・フィッティング技術でできあがるメガネの品質に差が出ます。累進レンズはいわばオートクチュール、完全なカスタマイズ製品です。技術力があるメガネ店を選んでください」(メガネスーパー マーケティンググループ 中村成宏氏)

矯正すれば見えると分かればまずは一安心。その気になればそのままメガネをつくってもいいですし、そこで止めても問題はありません。