1.5倍量のハンバーグを挟んだ「とびきりハンバーグサンド」が好調

モスバーガーでキャッチーな商品として挙げられるのが、08年に誕生した「とびきりハンバーグサンド」。特徴は、同社の通常のパティの1.5倍量のハンバーグをサンドしたことだ。ハンバーグには、国産肉100%の豚・牛のあいびきを使用している。

とびきりハンバーグサンド「プレーン」(左)、「とびきり国産ベーコン&チーズ」(右)

「モスバーガーで通常パティに使用するお肉は牛100%なのですが、『とびきりハンバーグサンド』では、あえてあいびきにしています。ハンバーガーなら牛肉ですが、『ハンバーグ』を極める、ということになると、あいびきなんですよ」(モスフードサービス 太田恒有商品本部長)。

モスフードサービス商品本部長兼商品開発部長 太田恒有氏

豚肉の脂肪は牛肉の脂肪より融点が低いため、口の中で溶けやすい。そのためよりさっぱり感じられると言える。パティの量を多くしても重くならず、女性の好みにも合う。

一番人気が定番商品の「モスバーガー」だが、「とびきり~」はそれに次ぐ主力商品の位置にあり、発売以来、累計で約1億2600万食販売されている。シンプルなプレーンタイプでも410円と高めなのに、モスバーガー(370円)に次ぐ人気を得ているのは、かなりの健闘と言える。とびきりシリーズにはプレーンとチーズの2種類のほか、季節ごとに期間限定商品が発売される。この秋冬発売されるのは「国産ベーコン&チーズ」(540円、11月15日~3月上旬まで)だ。実はベーコン系バーガーは昨年も、シリーズ最高重量・価格帯の「傑作ベーコン」「傑作ベーコンチーズ入り」(550円、580円)が発売されており、「食べごたえがあっておいしい」などと、SNS上でも話題となったようだ。外見にインパクトがあり、写真をSNS上にアップした際に見栄えがすることも、最近のヒット商品の特徴となっている。パティがバンズからはみ出している「とびきり~」も、その点では条件にかなっている。